『花子とアン』あらすじ第149回

食事の最中に酒を飲もうとする吉平をふじや花子が止めた。
「あんた、お酒はダメだって、お医者様に止められてるじゃん!」
「ほうだよ、おとう!」
吉平は二人を煩わしそうに反論した。
「固い事言うじゃねえ。せっかく吉太郎が帰ってきたっていうに…ほれにしても、こうやって、みんな揃って、家集まるの何十年ぶりずら(笑)」
吉太郎は久しぶりに帰ってきた我が家のまじまじと見回した。
「ここは、昔のまんまだな」

「ふじちゃーん!大変!大変ー!」
その時、朝市の母・木場リンが慌てた様子で家に駆け込んでくる。
リンは家の中にいる男性がふじの長男・吉太郎だと気がつくと目を丸くした。
「てっ!もしかして、吉太郎け?」
「どうも、おばさん。ご無沙汰してます」
「はぁ~!無事だっただけ?長え事会わんうちにエライ老けたじゃんねえ」

ふじがリンが慌ててやってきた用件を聞いた。
「ほれでリンさん、何が大変でえ?」
「ふじちゃんと私が大好きな岡晴夫が今日甲府の集会場に来て歌うだとう!」
「てっ…。岡晴夫!?」
「ほら!入場券も手に入れただよ。一緒に行かざあ!」
「…うちは久しぶりの家族水入らずさ。悪いけんど他の人と行ってくりょう(笑)」
「ほうけ…ふんとにいいだけ?」
「ああ、いいさよう。
「ほうけ。ふんじゃあ、ほうさしてもろおう。じゃあ!あかいランタン~♪」

― 夜、寝ていた花子は吉太郎と吉平の会話が聞こえてきた。
「ずっとここで百姓やってりゃよかったのかな…おとうに精一杯逆らって、この家捨てて憲兵になったけど…自分は正しいって信じてやってきた。だけど…全てが間違ってたような気がして…」
「吉太郎…おまん、死のうとしてるだけ?」
「憲兵なんかならなきゃよかった…俺のしてきた事は全部無駄だった…」
「ほりゃあ、違う」
「慰めはいらんです。国が負けたのに憲兵なんかしてた奴は生きてる資格もないって世間はみんな思ってます。おとうもそう思ってるんでしょ?」
吉太郎の言葉に吉平は静かにため息をついた。
「はぁ…ふざけるじゃねえ。俺は、おまんに家の仕事をさして上の学校にも行かしてやれなんだ事ず~っと悔やんできた。ふんだけんど、おまんは自分の人生を一から自分の力で切り開えたじゃん。違うだけ?」
「・・・・・・」
「必死で生きてさえいりゃあ、人生に無駄な事なんて、これっぽっちもねえだ。おまんの選んだ道は間違うちゃいん。吉太郎、世間が何と言おうと、おまんは俺の誇りじゃん。これまでも、これっからも。よく帰ってきてくれたな」

― 翌朝、朝食の準備をしていると吉太郎が正座し、真剣なまなざしを吉平とふじに向けた。
「おとう、おかあ。オラをこの家に置いてくりょう」
突然の息子の申し出にふじ達は驚く。
「てっ!?」
「おとう…ブドウ酒の造り方をおせえてくれちゃあ!」
「よーし、分かった!」
「ありがとうごいす…ありがとうごいす!」

ふじは頭を下げる吉太郎に心配そうに尋ねた。
「吉太郎…本当に…本当にいいだけ?」
「おかあ、野良仕事は久しぶりだから足手まといかもしれんけんど一生懸命やります」
「ほうけ、吉太郎(笑)」

― 花子が荷物を鞄につめていると朝市が家にやってくる。
「はな、東京に戻るだけ?」
「うん、私だけ一足先に帰るこんにしたの」
「ほうか…おじさん、吉太郎さんがブドウ酒造り手伝ってくれるのよっぽど嬉しいみてえじゃん。えらく張り切って畑行った(笑)」
「ほうなのよ。おとう、大丈夫かな(笑)」
「おじさん、はながまたラジオ出るのも、うんと楽しみにしてたじゃん(笑)」
朝市がラジオの話題を話すと花子の表情が曇った。
「どうした?」
「私…ラジオに出て喋っていいのかどうか、まだ迷ってるさ。蓮様の息子さんは私のラジオを聞いてくれていたの。その息子さん…終戦の直前に戦死なさったの…私のラジオを聞いて戦地へ行った子供は他にも大勢いるわ。毎日のように“兵隊さんがこんな素晴らしい活躍をした。兵隊さんは立派だ”ってラジオで子供たちに言ってたんだもの…」

「…ほれなら、オラだって同じじゃん。お国のために命を捧げる事は立派な事だって毎日毎日、生徒たちに教えてきた。教え子も大勢戦死した。申し訳なくて後悔してもしきれねえ!…ふんだけんど償っていくしかねえ!自分に出来る事を一生懸命やって償っていくしかないんじゃねえか?…はなが本当にに話したかった話って何でえ?」
「えっ?」
「戦争中にできなんだ話は一杯あるはずだ。それを話せばいいじゃん。はなの“ごきげんよう”を楽しみにしてる子供は大勢いると思う」
すると話を外で聞いていた吉太郎が家の中に入ってきた。
「はな、オラもほう思う。おとうも言ってたさ。人生に無駄な事は一個もねえって。…早く行かんと汽車に乗り遅れちまう」
「あ…うん…兄やん、ありがとう。おかげで勇気が出たわ(笑)」
>曲がり角の先の未来に向かって、それぞれが歩き出しました。

花子とアン第149回の感想

朝市を主人公にしたスピンオフドラマが10月に放送されるみたいです。そういや『ごちそうさん』のスピンオフドラマも録画したっきり観てない…。『あまちゃん』やってくれないかぁとか思ってるんですけど、やりませんね…。
さて、ドラマの方はというと兄やんと吉平の関係が修復されましたね。あれ?兄やんが甲府で暮らすことになると醍醐亜矢子さんはどうなるんでしょうか?
兄やんと結婚したらもれなく農家ですけど、お嬢さんは耐えられるんでしょうかね。そしたら花子の義姉になるわけで、それはちょっと観たい(笑)

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